Aぇ! groupを見た。
この渦中に、この目で、彼らを目に焼き付けてきた。
彼らの目標の一つでもあった「フェス出演」が発表されたのは1ヶ月前の9/6
個人的に嬉しいことがあった日でもあるので、きっと毎年この日を迎えるたびに思い出すんだろうなと思う。
発表されたAぇの出順はトリ前。主催者がいる場合は出演者の中で1番大御所と言われる「オイシイ」位置で、こんなところを任されて大丈夫か?という想いが…………なかった。
Aぇに関しては絶対にどんな場所でもどんなアウェイでも会場を味方に出来ると信じていた。
私が好きになったアイドルはそんな人たちだという自負があった。
その自負が裏切られることはなく、彼らは最高のステージを見せてくれた。
1.ズッコケ男道
「フェスってことは全部オリ曲?30分保つ?」
「保ったとしてアウェイな場では知らん曲は引き弱いよなぁ……」
なんて話していた私たちにいきなり正解を突きつけてきた。
いや、強。
インパクトしかない。「別にジャニーズ興味ねぇしこのグループ知らんしご飯タイムにすっか〜」とか思ってるミーハー層を全員ステージエリアに引き込む選曲。天才。
Aぇの中にフェスの定説「観客は知ってる曲しか聞きたくない」を理解してる人がおるぞ……。
音楽は既知の文化。ほかの芸術……例えばお笑いとか演劇を見に行く人の多くが「新しいものをみたい」と思う中、音楽だけは知らない曲よりも「聞いた事のある曲」にテンションが上がるという面白い鉄則がある。
それを知ってか知らずか、1曲目に「フェス曲」としても「人気JPOP」としても有名なこの曲を持ってきたのマジで天才。アンタらが優勝。
個人的ハイライトはテンション上がりすぎて最終的に寝っ転がりながらベース弾き出す大晴です。出られて嬉しいんだねぇ…良かったねぇ…楽しいねぇ……でも多分それ最後の1曲の最後の最後にテンション上がりきってやるやつやで……
大丈夫か…?あと25分くらいあるけど…………。
2.ブラザービート
先輩曲の私物化。
全ツの時にバンドアレンジを聞いて「天才じゃん!?」となって以来ひたすらオリジナルバージョンを聞いては想いを馳せているこの曲ですが、in大阪で見た直後にフェスでも見ると流石に「自分たちの曲だと思ってない!?!?」になってしまいましたね。アレでしょ、「バンドアレンジならセーフ」とか思ってるでしょ。正解だよ。どんどんやれ。
でも、スノ担がどう思ってるか分からないからね……怒られても知らないからね…一緒に怒られようね……いつもお世話になっております。
本家の再現じゃなくてバンドアレンジにしたり、セリフっぽい歌詞を関西弁にアレンジしてたり、ちゃんと「自分たちの曲」として落とし込んでるのが賢いな〜と思うし本当に似合い過ぎているのでもはや欲しい……関西弁バージョンはAぇの曲としてプレゼントしてくれるとかどうですか??…ダメ??そうですか……そうですよね…デビューしてからもAぇの曲としてやっていいとか…も、ダメ??そうですか……(ポンコツ営業部)
ハイライトはもちろん晶哉の顔が可愛かったことです(大声)「社会ヤバいな…もう」の「もうっ!」が本当に可愛かったin大阪を引きずっているのでめちゃくちゃ期待して見てたんだけど見事に引きの画になっててちょっと凹んだのもつかの間、「引きでも画面の奥でめちゃくちゃニコニコしてる佐野晶哉」がモニターに残されていて一帯のオタクたちと「かんわい〜😭😭😭」となってしまった。そりゃそう。佐野晶哉は可愛い。
3.ええじゃないか
ドラムから降りてきた晶哉が先導して「こっから楽器置いてアイドルタイム入ります〜!」の雰囲気を出し始めた瞬間、フォーメーションで全てを察する私たち。
もはやあのフォーメーションがなくても「せーの!」って言われたら答えられる。「ええじゃないかー!!」
いや、ほんまにええんか???
選曲はいいと思う。知名度の高い曲はフェスセトリの鉄則なので。策士。盛り上がるし場の空気をもっていける。天才。
問題は曲振り。ステージにキュッと集まった6人はこう言いましたね。
「僕達のアイドルっぽいところもみてください!」
ええじゃないかってアイドル曲なん???君たちのアイドル像、それでええんか…???
でも、なんども言うけど選曲が天才。全然知らんアイドルの全然知らん曲なんてファンじゃない人は聞きたくもないですからね。言い方最悪だけど、実際問題ファンの外の層にどうアプローチしていくかがフェスは大事なので…セトリ会議頑張ったね…という気持ちです。
そして体に染み付いたコーレスとダンス振り。
事故で記憶喪失になっても将来ボケてもこの曲だけは覚えていられる気がする。
何を隠そう小山さんの脳内で10年近く鳴り続けてる曲らしいので…(シンプルにかわいそう)
4.weeeek
Aぇが…………NEWSを………………。
NEWS担の私と友達、大歓喜。
関西色と爆売れ曲で構成されていたセトリの中で、この曲が「フェスで盛り上がる」と判断されたことがまず嬉しかった。
ええじゃないかみたいに簡単な振りで初めてみた人でもだんだん踊れるようになってくる一体感も醍醐味だけど、どんな人でも「ジャンプするだけ」なので一瞬で仲間になれるこの曲がNEWS以外の手によって披露されたことが嬉しかった。
原曲はGReeeeNだけど、彼らがフェスに出ることはないし、そう考えると、唯一披露できる「Jr.」という立ち位置はかえってオイシイなあと思う。
デビューできないことの弊害ではなくて、デビューしていないことの旨味を存分に押し出すAぇのこと、好きになれないわけがない。
5.T.W.L
なんも知らんくてもなんかハッピー!になれる魔法の曲。
多分セトリの中では一番知名度が低い曲…って認識でいる。
誰もが知ってる国民的ナンバー…ではないものの、「えー!なんか好きかも!」率が一番高い気がする。好きなだけはしゃげるし好きなだけ踊れるし曲の節も好き。(個人的感想)
いい意味でアイドルっぽさとフェスの盛り上がり要素を取り入れていて本当に天才曲…。この曲ではしゃぐだけでどんどんファンが増えていくので世の中のアイドルたちはみんなカバーしてほしい。私が聞きたいので。
勘のいい人はもうお察しかと思いますが、具体的な記憶が飛んでいます。
鮮明に思い出したいので円盤化お願いします(土下座)
6.Firebird
アイソレの誠也くんがあまりにも美しくて後の記憶がなにもないです。
7.LOVE YOU ONLY
曲振りの時、普段MC役にあまり回らないリチャが先頭に立っていたのがめちゃくちゃ新鮮だった…。
それもそのはず、オタクの外の層で一番知名度が高いのはリチャなんですよね…。
それを分かってて前面に出してきたAぇ、プロデュース力高くてビビる。
私が知らないだけで本当はデビュー5年目とかですか???
選曲もコーレス、合唱、なんでもできる要素が入ってるし盛り上がる曲を自然に入れられるのなんなん?なんのアビリティ?私が知らないだけで本当はデビュー5年目とかですか???
8.勝手に仕上がれ
スーパー末規タイム降臨。
さのすえとこじまさやにしか湧かない私でもさすがにこの末規は脳裏から離れないです。そんなナチュラル急接近しないでください。
なにが二人をそんなに近づけたんですか?お手紙ですか?お手紙なんですか???
だとしたらアツすぎるよ少クラ…放送中止にしてる場合じゃないって……。
そしてなんと言っても誠也くんのスーパーブルースハープタイム(なんにでもスーパーをつけたがる病気)
長髪もいいけどそろそろ髪切った姿も見たいな〜なんて他担ながら思っていたけれど、これに関してはこの髪型で大正解。
顔が隠れるほど前のめりになってブルースハープと向き合う横顔、サラサラ流れていく髪の毛、時々見える綺麗な輪郭……。
全てが美しすぎて息していた記憶がない。息を呑むとはこのこと。
他担だからこそ客観的にいえます。末澤誠也はこの世の骨董品。
9.PRIDE
なんかもう、すごいとかかっこいいとかレベル高くて誇らしいとかじゃなくて、シンプルに祈りの時間
今日、この場所でこの曲をこのバンドスタイルで披露出来たことそのものが、私がAぇ担を続けてきたことのある種のゴールというか、間違ってなかったという証明になった気がして本当に嬉しかった。
こんな曲をこんな風に披露できる人たちをきちんと自分の意思で好きになれたことが私のオタク人生最大の誇りだと思う。
全力で叩きすぎて半分放心状態になっている晶哉もニコリとも笑えなくなったメンバーの顔も全部全部私の誇り。
このグループのファンで居続けること自体が私のプライドだ、なんてクサいことを本気で思った。
後方ブロックだったので、敢えて本当に一番後ろで見ていたけれど、誠也くんのロングトーンはちゃんと私たちのもとまで届いた。
今まで見たどの現場よりも遠い距離だったはずだし、音が外に漏れていく野外で見たのが初めてだったから、声が届かなくてもおかしくなかったのに、彼の声はステージエリアの端の端までしっかりと届いた。
そのことが実感できて、後ろの方で本当に良かったと思えた。
彼らの覚悟をちゃんと受け止められたから。
全編が終了して、フェスのステージでは珍しく、最後に挨拶をして終わった。
どうしてもネガティブな感情が拭えなかった私は「これが6人の最後の姿でも後悔がないように目に焼き付けよう」と覚悟したけれど、今になって思う。きっとまた、あのステージに戻ってきてくれると。
そしてきっとその時は、もっと多くの観客を引き入れてくれると信じている。
その時もまた、同じ空間にいられたら、私のオタク人生はそれだけで十分だと思えた。
本当はずっとずっと不安だった。消えていくPR動画、離れていくスポンサー、無くなったかもしれない仕事、あったかもしれなかったデビュー、日々変わっていく状況と、知らない人からの罵詈雑言。
どれをとっても悲しくて、辛くて、切なかった。だけどこの現状を打破できる人は誰もいない。そのもどかしさに苦しんで、自分の無力さに嫌気が差して、どうしようもなくなっていた矢先のフェス参戦だった。
リアルタイムで動いてリアルタイムで笑う彼らが見られた。演奏に必死で余裕がなくなっている姿も会場を見渡して目を輝かせる姿も、すっ転んだりもたれかかったりわちゃわちゃしている彼らを1秒の遅延もなく堪能できた。
すごく安心したし、彼らにもそうであってほしいな、とこっそり思う。
私が彼らを見て安心したように、彼らも私たちの姿を見て安心してくれていたら、今日にこれ以上望むことはない。
周りの大人のいざこざで、きっとほとんど何の罪もない彼らがいろんなものを奪われていく姿を目の当たりにした。
中には「彼らのファン」というだけでひどい言葉を浴びせられている人もいるらしい。
日々彼らに恨みを持っている人たちにとっては格好の機会だろう。千載一遇のチャンスなんだろう。
でも、だけど、そんな大人たちにも絶対に奪えないものがある。
それは、「これまでの時間」と「ここまで積み上げてきた想い」だと思う。
フォーメーションだけで次の曲が分かったり、C&Rでメンバーに歌詞間違いを気づかせてしまったり、声を出すのに夢中で曲中の掛け声が変わったことに終盤まで気付けなかったり、
そういう「体に染み付いたもの」は一朝一夕では崩れない。このたった30分のステージ中に起きたことが今までのファンとしての軌跡そのもののような気がして、勝手にホッとした。
僕らが手にしている富は見えないよ
彼らは奪えないし壊すこともない
世界はただ妬むばかり
好きな人が傷つけられている現状はもちろん、「彼らを好きでいることそのもの」も否定されているような気がして心が保てなかったこの1ヶ月だったけれどこの30分でしっかりと思い出せた。
もしも彼らが君の何かを盗んだとして
それはくだらないものだよ返して貰うまでもない筈
こんなに必死になって粗を探して叩いて追い詰める世間を不思議に思うことも多かった。
世界にはもっと報じるべきことがあるのに、自分たちの命に直結しかねない「現状」があるのに、もう亡くなった脅威に刃を向け続けるのは、きっと 私たちから、アイドルたちから、何かを奪いたくて仕方ないからなんだろう。
でも残念ながら、そんな彼らにも「私たちの頭の中と心の中にあるもの」までは奪えない。
椎名林檎さんの「ありあまる富」、5年前に私の大好きなアイドルがずっと続けてきた仕事を降板した時に強く背中を押してくれた曲で、今でも大切にしている。まさか自分自身に向けて聞く日が来るとは思わなかったけど。
今、現役の「ひたむきに頑張っているアイドルたち」を応援する私たちの心を曇らせていい存在なんて本当はいないんだから。
私はこれからも胸を張ってAぇ! groupのファンでいる。
ほらね君には富が溢れている