ジャニオタ。
多分私の人生で一番最初についた肩書き。
時に偏見の目で見られるこの肩書きに何回うんざりさせられたか分からない。
だって私は、NEWSが、手越祐也が好きなのだ。
面食いで盲目な痛い奴、なんかではない。
あの頃の「ジャニオタ」にはそんなイメージが付きまとっていた。
ジャニオタと揶揄される度に「ちがう。私が好きなのはNEWSだけ。ジャニーズが好きなわけじゃない」と否定し続けてきた。
今になって、やっぱり失礼だったと思う。NEWSも立派なジャニーズの一員だし、そんな彼らが大好きな私は立派なジャニオタだ。
全てはジャニ―喜多川という一人の男が作った世界なのだから。
ジャニオタになって、よかったことも悪かったことも同じくらいあるはずなのに、今思い返そうとするといいことしか出てこない。
・音楽に興味を持つ第一のきっかけになった。
・コンサートやライブという「生のステージ」の素晴らしさを知ることが出来た
・同じ「好き」を共有することの素晴らしさを知った
・誰かと一緒に困難に立ち向かうことの意義を知った
・遠征の楽しさを知った
・夢を見る事の大切さを教わった
ジャニオタにならない人生を選んだ私は元気だろうか。どんな経験をして何を考えているだろうか。
今、私が私でいられる最大の理由を作ったジャニーさん。本当にすごい人。
彼に見初められた少年たちが、いかに素晴らしいステージを踏んで、いかに多くの人の夢となり希望となっているか、一オタクである私が簡単に語れることではないけれど、こんな風に悲しまれるのが一番嫌なのかもしれないけど、今だけは悲しませてほしい。
アイドルは人に夢や希望を与える存在。
私はそう定義しています。でも最近、「一緒に夢を見てくれる存在」でもあるんじゃないかって思い始めた。
私は手越担なので手越くんを例に挙げるけど、彼はつい先日、ずっと口にしてきた夢を叶えました。
「X JAPANの曲をカバーすること」
ネットでは賛否両論があったけど、*1披露すると決まった時から私達ファンも本人と同様に*2その時を固唾を飲んで待っていた。
ステージが終わって、文字通り力が抜けて、安堵感に包まれた。
手越くんと一緒に夢を叶えたな、なんて傲慢なことを思ってしまった。
応援しているアイドルが叶えたい夢があって、それを公言することでファンも自分のことのように応援する。
ああ、これが太一くんの言っていた「『You、やっちゃいなよ』の精神」なんだろうな、と思う。叶えたい夢をタレントに明確化させて、努力させる。その姿を応援するのはジャニーさん本人であり、ファンの人。
事務所の社長としては珍しいくらい「引っ張っていく」よりも「背中を押す」に特化した人だったんだなと思う。これって「父親」の姿であり「母親」の姿でもある。
文字通り、タレントの「親」であり続けたんだ。
こんなの、フィクションみたいだ。現実の、イチ芸能事務所の姿とは到底思えない。
誰が言い出したのか、七夕を迎えた病室には「子供たち」が書いた短冊が溢れかえっていた。
「ジャニーさんが回復しますように」なんて書いている人はいなくて、みんな「ジャニーさんと叶えたい夢」を書いたそうだ。
最後まで子供たちに夢を語らせて去って行った偉大過ぎる父親だ。
家族葬に出席する自担やメンバーの顔や心境を想像すると今でも悲しくて切なくなるけど、葬儀場を一歩出たらそんな顔をするタレントはきっといない。
この世界はステージ。常にShow must go onだ。
ジャニーさん。あなたが作ってくれた、残してくれた世界はこんなに平和で輝いています。
あなたの肉体はもうこの世からなくなってしまうけど、あなたが育てた光が語る夢はきっとなくなることはないと思う。
これからも私はその世界の「夢」と共に生きます。
ジャニーズのオタクとして胸を張って。