愛以上、恋未満。

アイドルに胸張って生きてる人たちを胸張って応援するブログ

いい機会なのでシゲアキ先生の7年間を振り返ってみた。

シゲちゃん、作家デビュー記念日!おめでとうございます。

第一作目の発売日を全国のファンに祝われる小説家ってなかなかいないと思うけど!笑

普段はてごちゃんてごちゃん言って溶けてる私ですが、

今年の記念日をお祝いしたかったのには個人的な理由があります。

25歳になる歳の1月。まさに私の現在なのです。

先週のROTでも語っていましたが、「25歳までに小説を書きたいっていう漠然とした目標があった」という加藤先生。

その目標が現実的な物になり、小説家加藤として歩み出した理由が「グループに貢献したい」という気持ち。

その理由だけで素敵だな、と思います。印税収入が欲しいとか、グループの中で目立ちたいとかじゃなくて、(もちろんあるかもしれないし、あったとして人前じゃ言わないとしても)

グループに何か自分の力で還元したい、と思えるシゲちゃんが素敵だなと思います。

仕事を下さい。とお願いした彼に返されたのは「お前は何が出来るんだ」という言葉。

「アイドル兼小説家」という肩書は贔屓目に見なくてもすごい事だと思うし、「25歳までに小説を書きたい」という夢をしっかり叶えている彼はやはり「アイドル」である必要はないんじゃないかとすら思ってしまう。

でも、それは多分違う。彼の中で小説家はアイドルという土台があるからこそ成り立つものであって、アイドルだからこそ広がっている世界があるのだと思う。

芥川賞受賞作家でも5万のペンライトが光るステージには立ったことがないだろうし、「バカヤロウ、俺の方が愛してるよ(イケボ)(からの超絶スマイル)」なんて言うベストセラー作家を私は知らない。

アイドルと言う武器を生かして周囲にいる色々な人を通じて、生きたこともない人生を描けるのはさすがとしか言いようがない。

「傘を持たない蟻たちは」でクローズアップされていたのは性描写の多さだったけど、私は世界観の広さに感動した。(読破したの最近だけど)

渋谷サーガと呼ばれる最初の3作はなにかしら芸能界が関わっていて、まさに「アイドルだからこそ書ける文章」って感じだったけど、傘蟻からはガラッと世界観が変わった。美術学生だったりサラリーマンだったり女子高生だったり…。彼が通ってきたことのないような世界線の物語が色鮮やかに、しかも内部の人間の悶々とした悩みや苦悩が生々しく描かれていて、最早ゴーストライターを疑うしかなかった。

きっとアイドルという職業の強みだけじゃなくて、彼が読んできた小説や見てきた映画、聞いてきた音楽、演じてきたドラマが大きな影響を及ぼしているんだろうけど、全部を吸収してアウトプットに活かしてしまうあたりが加藤シゲアキなんだ。天才だよあの人は。。。私はそう思うよ…。

 

まずい…シゲほめしてたら話の論点が…。

とにかく、私が「二束のわらじ」に強い魅力を感じるようになったのはキャスター小山と小説家加藤の存在がめちゃくちゃ大きい。収入とか副業とかじゃなくて、単純に二つの顔っていうものに憧れるのかもしれない。

(二つの顔、なんて言いだしたらNEWSは一人何個顔持ってんだって話だけど。)

私には何があるんだろう。何が出来るんだろう。考えれば考えるほど何もなくて、そもそも何に貢献したいのかも分からない。

自分には何があるのか、何が自分の強みなのか、それを熟知しているのも私が思うNEWSの魅力なのかもしれない。

 

 

さて、せっかくなのでそんなシゲちゃんに永遠の憧れを抱いている普段本読まないけどシゲちゃんの本だけは欠かさず読んでるよ系女子の私が(長い)、独断と偏見と壊滅的な語彙力で今までの作品の感想を並べていくよ!!より独断感が出るように当時の私の環境も書いていくよ!(最高にいらないサービス)

 

 

 

1作目:ピンクとグレー

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言わずと知れた渾身のデビュー作。映画化もされた。(まだ見れてない)

物語の時系列と書き出しの時系列がバラバラで何度も混乱した。章の名前が飲み物になっていて、大体どの年代か分かるのが印象的だった。そういえば飲み物によって年齢を感じるって、普段あんまり意識しないなあ、と思った。主人公の友達の衝撃的なシーンのあの一行で体に電撃が走ったようなショックを受けてしばらく動けなかった。本読んでる中であんまりこんなことはないので貴重な体験だった。主人公がシゲ、友達が山Pをモデルにしてるって噂があったけど完全に解釈の問題だと思うし、私は全然別物に感じた。でもシゲちゃんの中に少なからず何かしらの劣等感があって、だからこそ生まれた作品なのかな、とは思った。

当時高校2年生。NEWSの脱退報道があった直後の小説家デビュー報道だったので、「けーちゃんはキャスター、シゲは小説家、テゴマスもあるし、もしかしてNEWSとしてもう活動しないつもり…??」と不安に思うなどしたが、完全な杞憂だった。複雑な心境でページめくってる私!半年後にチャンカパーナっていうトンチキソングで返り咲くから心配すんなよ!!

 

 

2作目:閃光スクランブル

 

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2作目にしてドロドロの不倫モノ。ピングレでなんとなく察してたけど、この人が書きたいのはキラキラ芸能界じゃなくてその裏にある「普通の人間」としての感情なんだなって思った。

…ちょっと嘘。今ならそう思えるだけで当初は「シゲめっちゃ闇持ってんじゃん」だった。浅い。感想が浅い。キラキラ高校生だったので許してほしい(うるせえ)

不倫相手をどう思っているか、奥さんに対してどう感じているかよりも不倫関係を続けることで自分自身を保っている、という描写が多かったのが妙にリアルで印象的だった。同じアイドルといえど、女性アイドルは全く事情が違うと思うので「アイドルが書いたアイドルの作品」って印象付けられるのはめちゃくちゃもったいないと思う。とはいえ、序盤のペンライトの景色を見た時の描写はそれをステージ上で見たアイドル自身にしか書けないと思う。

当時高校3年生。受験シーズン真っただ中だったはずなのに、どう時間を作って読んだのか全然覚えてない。熱量があればなんとでもなるんだと思う。ことにする。

ちなみに友達は卒業式の朝、これを読破して式に臨んだそうです。情緒どうなってるの…

 

 

3作目:Burn.-バーン-

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渋谷サーガ最終作。3作の中ではこれが一番のお気に入り。多分、暗いシーンが2作と比べて少ないからだと思う(単純)

当時シゲちゃん自身が金魚を飼っていたり、コンポタ味のガリガリくんが出て話題になってKラジでけーちゃんと「ありかナシか」のやりとりをしたりしていたのでそのまま小説に出てきて改めて「うわ…やっぱりシゲちゃんが書いてるんだ…」となったのが記憶に新しい。ホームレスとかドラッグクイーンとか、一般に広く受け入れられず毛嫌いされている人たちがキラキラ輝いていたのが印象的だった。ホームレス、ドラッグクイーン、少年という異色のトリオの掛け合いが妙に心地よかった。

あまりにも具体的に渋谷のスポットが出てくるので読破した直後は近くを通るたびに徳さんがいないか探してしまっていた。レイジアゲインストを愛するホームレスは未だに見つけられない。

出版ペースが速すぎて、世間がゴーストライターを疑ってしまうのも無理はないなと思った。どんな生活してたんだろう…。

当時大学1年生。確か、キャンパス移動の関係で引っ越しする前日に買って夢中になって読んだら次の日に荷造りが間に合わず両親にめちゃくちゃ怒られた。Burn.が面白いのが悪いんだもん。私は悪くないもん!!

 

 

 

4作目:傘をもたない蟻たちは

 

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初の短編小説。「ジャニーズが性描写!」って叫ぶように言われ続けてたけど正直1作目から胸は揉んでるし2作目なんて不倫しちゃってるし内容的にそんなに変わらないじゃん。っていうのが1作目からのファンの正直な気持ち。

渋谷サーガを越えて、世界観が一気に広がった印象。これまでは「アイドルだから書ける」みたいな側面があったけど、傘蟻からは「アイドルなのに書ける」に変わっていったと思う。(このへんは前述しているので割愛します。)

何より短編なので入り口としては最適。何から読めばいい?って聞かれたらまずこれを推しています。(聞かれる事なんてほとんどないけど)

ちょっとあまりにも性描写が多くて「そのシーンいる??」ってなるけどシゲぴが必要だと思ったから入れたんだよね!!いいんだよ?(突然現れるモンペ)

当時大学3年生。でもNEWSから離れつつあったので読んだのは去年。どうしてこんなすごい人から離れてしまったんだという後悔の念しかない。

ちなみに文庫本にはもう一遍書下ろしが追加されてることは今知った。←

買い足さないと…

 

 

5作目:チュベローズで待ってる

 

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読む前からチュベローズの意味を調べ、読破後はチュベローズの香水探しに明け暮れていました。(内容とは全く関係ありません)初めての上下巻に渡る超大作。

すっかり本の世界から離れてしまったので(普段からそんなに読んでなかったけど)いきなりこんな大作読めるか心配になりながら買ったけど、2、3日ほどで読破してしまって自分でびっくりした。マンガみたいな設定にマンガみたいな展開が続いてどんどん引き込まれたし面白かった。あまりにもホストの描写が鮮明なので過去に副業でホストをしていた説が濃厚。だってあの顔ですよ??毎日指名するし毎日札束落とす。そして借金取りに追われる。

あの、設定と伏線と思わせない伏線の張り方。下巻を読んでる時の脳液ドバドバタイムが非常に楽しい(言い方)。「えっ?これってどうなってたっけ?これ、そういうこと…?」って読み返す時間が楽しいし小説の醍醐味だと思った。こっちは伏線張られてるなんて微塵も気づかなかったけどね。読み返すこと考えるとやっぱり電子書籍より紙媒体の方が読みやすいなあ、なんて思い返しております。

Age22は現代だし私の年齢にも近いので親近感を持ちながら読めたけどAge32の近未来感がすごかった。10年でこんなに進化するんだろうか。環境や心境はこんな風に変わるんだろうか、ありえそうなところも含めて面白かった。

当時NEWSからは離れていたけどたまたま見た職場のテレビのCMでFNSのNEWSICALの宣伝が流れていて視聴したのがきっかけ。紹介VTRのときに偶然その次の週に発売されるチュベローズの存在を知る。タイミングが良すぎる出会い方をしたので発売日に買いに走った。私をNEWSファンに戻してくれた要因の一つ。

 

 

 

さて、こんな感じですけども。思ったより内容しっかり覚えてて自分で感動してる。基本小説は読み直さないので、ピングレとか7年前に読んだのが最後のはずなのに。

それくらい彼の小説は印象に残るってことなんでしょう。少なくとも私の印象には。

なにが言いたいかっていうと

加藤シゲアキってすごいんだぞ

と。それだけ分かっていただけたら。(結論までが長い)

 

彼と同じ時代に生まれてきて、彼が所属しているグループを応援できて、彼の小説家としての人生をリアルタイムで追えていること。その全てに誇りと感謝を持っています。

改めまして小説家デビュー日おめでとうございます!!ミアキス・シンフォニーの書籍化も楽しみにしてます!忘れ物がケータイになったのかアイコスになったのか気になるよ!!